弁護士の仕事

「弁護士」と聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか。弁護士が出てくると、何だか大げさな感じがするかもしれませんが、実は、弁護士は皆さんの身近な場所で幅広く活動しています。そのような弁護士の活動を、以下、簡単にご紹介します。

1.あなたの悩みを伺います(法律相談)

弁護士は法律の専門家です。あなたの困っていることに、どのような法律上の問題が含まれているのかを把握し、解決方法や処理手続きなどを助言します。ほんの少しの弁護士の助力があれば、あなたの抱えている問題は解決するかもしれません。弁護士には守秘義務がありますので、安心して気軽にご相談ください。

2.トラブルを未然に防ぎます(書類作成)

大切な契約書や遺言書の作成を依頼したり、会社のコンプライアンス(法令遵守)対策についての助言を得たりすることで、トラブルの発生を未然に防ぐことができます。また、トラブルの相手方への書面の作成を依頼すれば、重大なトラブルに発展することを防げる場合もあります。

3.トラブルでは、あなたの味方になります(民事事件、家事事件の代理人)

トラブルとなった場合は、あなたの味方として、あなたの利益を最大限に守るため頑張ります。具体的には、相手方と交渉し、法的な手続きをとり、証拠を揃え、裁判所で主張する。あるいは、行政庁に不服申立てを行うなど、必要な活動を行います。弁護士は、借金問題や交通事故、離婚問題や相続問題、不動産問題や債権回収、労働問題や医療過誤、行政事件など、様々な問題に取り組んでいます。

4.あなたの権利を守るために努力します(刑事事件の弁護人)

刑事事件の被疑者や被告人とされた場合、弁護人として、あなたの言いたいことを裁判所や捜査機関(警察・検察)に伝え、あなたの権利を守ります。特に、無実の人が罰せられることのないように、最大限の努力をしています。逮捕や勾留された場合には、弁護士を呼んで相談することもできます。

また、犯罪の被害に遭われた場合には、あなたの立場に立って、あなたの権利を守るため、一緒に刑事裁判に参加するなどし、あなたの力になります。

5.あなたの身近で活動しています(法律講座)

色々な場所で開催されている法律講座や、学校での法教育の出前授業の講師として、もっと多くの方に法律を知ってもらおうと活動しています。法律を知ることは、トラブルを未然に防ぐうえで、大きな力になります。

6.弁護士会もトラブルの解決に取り組んでいます(各種制度)

弁護士会には、経験豊な弁護士が仲裁役となってトラブルを解決する仕組みがあります。例えば、交通事故の問題を解決する仲裁制度は、保険会社との示談交渉が難航した場合に有効です。

また、弁護士でない者が、事件を処理するとして法外な金銭を要求したり、ずさんな対処をすることがあります(事件屋、非弁活動)。弁護士会では、このような被害をなくすために、調査をし、犯罪行為として捜査機関に告発をすることもあります。

その他にも、行政機関による人権侵害が疑われる行為については、救済や予防のための調査を行い、弁護士会として是正勧告をする制度もあります。

7.社会に貢献するために頑張っています(委員会活動)

弁護士会の中には、消費者委員会や刑事弁護等委員会、高齢者・障害者委員会などの委員会があります。委員会活動の成果の一つとして、弁護士会は、各種法律の制定や改正を提言したり、色々な意見書を出したりして、社会がより良くなるように活発に取り組んでいます。

弁護士は「基本的人権を擁護し、社会正義を実現する」ことが使命です(弁護士法第1条)。この使命を果たすため、私たち弁護士は常に研鑽を積んでいます。